一途なあたし。
「どうするの!はる!目覚ましてよ、ハーフの美少女だよ?平野とられちゃっても知らないからねっ」
リサはそういってあたしのほっぺをむにゅっと掴んだ。
「べっ別に...好きってわけ...」
「素直になりなさい!」
「...だって。」
実はあたしはそんな旬のことが好き...なのかもしれない。
幼馴染で入学当初からもちろんクラスも違うのに
一緒に登下校したり仲がよかったせいで
付き合ってるなんて勘違いされたことは多々あった。
最初はこんな弟みたいなやつ!って全否定してたけど
旬はみるみるうちに変わっていって
気がつくとあたしを助けてくれたり、
垣間見られる男らしい姿にいつしかあたしの心は奪われていた。
「とにかく、現時点でハーフちゃんよりはるの方が何百倍も平野のこと知ってるし、はるの方がずーっと平野と距離が近いことは確かなんだよ!ハーフちゃんと進展する前に告白しちゃえっ」
リサはそういって真剣な眼差しをしてみせたあとにやっと笑った。