一途なあたし。





着替え終わったあたしたちが体育館に向かうと

すでに他の女子達はほとんど集まっていて


先生と輪を作って話していた。



その中心にはさっきの彼女もいた。

それを見たリサは隣で

「あっ1組と合同だからいるんだもんね!はぁ...可愛いよー」

とはしゃいでいた。



「さっ集合」

チャイムがなり整列すると、

「みんなに紹介します、1組転校生の柊(ひいらぎ)エマちゃんですっ」

と彼女に手招きをした。


エマちゃんっていうんだ...名前すら可愛いし、ぴったり。


エマちゃんは照れ笑いをしながら前に出て先生の隣に並ぶと

「柊エマです...よろしくお願いします!」と頭を下げた。


長い髪の毛をしばったポニーテールがサラサラとゆれた。


そんな姿でさえ綺麗で見とれてしまう。



しかしそれよりなにより周りのみんなは

「スタイルよすぎ」「モデルさんみたい」と騒ぐ。


我が校の決してダサくはないがよくもないこの

微妙なジャージですら可愛く見えて


ジャージの短パンからのぞく白くて細い脚は

すごく腰の位置が高いため長くてすらっとしている。



そんな素晴らしいスタイルの上にちょこんと

豆粒みたいな小さな顔がのっていた。

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