予想外の恋愛
「プレゼント~~?」
「そう!お願いマチ、なんかいい案ない?」
「急に呼び出しくらったと思ったら何よ、そんな面白い展開になってたの」
「面白くはないけどね」
「…ついに惚れた?犬猿の仲だった朝田さんに」
語尾にハートマークが付きそうな口調で詰め寄ってくるマチ。
お互いの仕事が終わってからマチが私の家に来てくれた。
一人暮らしだとこういう時に家族に気をつかわなくていいから楽だ。
「惚れてません!色々もらいすぎて、何か返さずにはいられないってだけだから!」
「本当に?それが今の正直な気持ち?」
「ほんとだって。誕生日だったとか言われたらさすがにお返しするべきでしょ」
「えーつまんなーい、なにそれー」
マチが心底面白くなさそうに机に肘をつく。
だけど好きじゃないものは好きじゃないのだ。
前みたいに、嫌いではなくなったと思うけれどそれは、朝田さんの優しい一面を知ったから…だと思う。
「んープレゼントねぇ。難しそうよねああいう人って。プライベートな趣味とかってあんまり知らないし。なにより、プレゼントもらって喜んでる姿が想像出来ない」
「う、確かに」
朝田さんの見事ストライクゾーンのプレゼントをあげたとして。
嬉しがっている姿を想像すると、なんだかしっくりこなくて笑ってしまいそうだ。