予想外の恋愛
「おまたせいたしました」
「ありがとう。あれ、今日なんかいつもと違う?」
「えっ…」
「いつも可愛いけど一段と可愛い気がするね」
さすが中島さん。相変わらずその笑顔が王子様みたいで素敵です。と喜んだのも一瞬。
「そうか?いつも通り安定の底辺女だろ」
「あーっと…下剤はどこだったかな下剤は」
「朝田。女の子にそんなこと言っちゃダメだよ。今日はちょっとメイクが濃いのかな?いつものナチュラルメイクも可愛いけど」
「中島さん。その優しさを目の前の人におすそ分けしてあげて頂けませんか」
「うっせーな。ブスがナチュラルメイクしたってそれはただのナチュラルなブスなんだよ!」
「余計なお世話です!何そのドヤ顔!」
こんなことを言われるのにもすっかり慣れてしまった自分が恐い。
「なにか特別な用事があるの?」
「そうなんです。今日はこの後…」
このタイミングでドアがカランと鳴る。
「いらっしゃい、マチちゃん」
「こんにちは。あれ?」
「ああ、彼女ならそこで戦闘中だよ」
「戦闘中…?ああ、もしかして」
店長からそう言われたマチがこっちに近付いてきた。