予想外の恋愛


「マチ、来てくれてありがとう」

「それはいいんだけど、もしかしてこちらの人が…」


「お友達?」

「そうなんです。今日はこの後同窓会があって。あ、私の友達の本田真知です」

「はじめまして」


マチは美しい笑顔を振りまいている。


「…この美人がお前の友達?金でも貢いでんの」

「やかましいんですけど」


何かに気付いた様子のマチが顔をキラキラさせて口を開いた。


「あなたが噂の口の悪い朝田さんですね!?聞いてた通りお二人ともイケメンですねー」

「…おい。お前友達にまで人の悪口言ってんのかよ」

「悪口じゃなくて事実ですから」

「ちっ…最悪だな」


なんでこう毎回言い合いになってしまうのか。マチの前では少しはましになるかと思っていたのに読みが甘かった。



「それにしても同窓会か。楽しそうでいいね」

「そうなんです。この子の元カレも参加するんで、より一層楽しくなると思います」

「ちょっとマチ!」


そんなこと言ったらまたこの男が暴言を吐くのに!と言いたくてももう遅い。

顔を見ると黒い笑みは健在だ。


「へーえ?元カレ。だからお前気合入れてんだ?」

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