予想外の恋愛

「…泣くほど好きだったのかよ？そいつのこと…」

「そ、そうだよ！大好きだったの！今だって諦め切れてない！」


涙は止まりそうにないほど、次々と溢れ出て顎先をつたっていく。


「…なんだよそれ………。くそ、お前俺のこと馬鹿にしてんの？」

「はあ？それはこっちの台詞！もうこうして、話すのもツライのに……も、やだ………」

「ふざけんな！なんなんだよお前…。それならなんで今まで…」


私の涙を見つめながら、朝田さんは苦しそうに顔を歪めた。


「なんで言ってくれなかったんだよほんと…」

「だから、どうして言う必要が」

「俺がお前のこと知りたいからだろ！」




気付けば朝田さんが私のすぐそばにいた。

そしていつかのように、手首を掴まれる。
掴まれたところがジリジリと焦げ付くように熱い。


「…この意味わかるか？」



腕をぐっと引かれた。

顔を包み込むように両手で持たれ、首を上に向かされた。



そして、強引すぎる動作で唇が重なったーーー。