予想外の恋愛
「二次会行くひと外に集合ー!」
誰かの掛け声でみんな会場を出始めた。
「ナギサ二次会どうする?」
「んー、私はいいや。明日もバイトあるし」
「そう?私は行こうかなと思ってるけど。同じクラスだった子も結構行くみたいよ?」
「マチは行かなきゃダメだろうね、あんだけ注目浴びてたら。みんなによろしく言っといて」
「わかった。じゃあまたね」
マチと別れて歩き出す。
「帰るんだ?」
急に誰かに話しかけられた。
振り向くと、懐かしい笑顔と目が合った。
「俺ももう帰るんだ。久しぶりに一緒に帰らない?」
「近藤、くん…」
「はは!変わってないな。昔から一回も下の名前で呼んでくれたこと無かったよな」
そう言って満面の笑みの近藤くんが隣に立った。
そういえば付き合っていた頃は話すだけで緊張してしまって名前で呼ぶなんて考えられなかったっけ、なんて思いながら実は今も少し緊張している。
「ナギサ」
あの頃みたいに名前を呼ばれドキッとした。
「俺のこと…ちゃんと覚えてるよな?」
「う、うん。もちろん」
「ちゃんと全部?付き合ってたことも?」