予想外の恋愛



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「あっちゃー…そう来たか」

「え?なに、マチ何か知ってるの?」

「え?いやいや、何も知らないわよ」




土曜日。

マチの仕事が休みのこの日、積もり積もった話を聞いてもらうために遊ぶ約束を取り付けた。

天気がいいのでカフェのオープンテラスでお茶をする。


「急に協力するとか言い出してさ、何なんだろ。しかも番号教えろとかって…ああ…まさか自分の携帯の電話帳に朝田博人が追加される日が来るとは」

「案外それが目的だったりしてね」


頭を抱える私にマチがとんでもないことを言ってきた。


「んな訳ないでしょ!面白がってるだけ!」

「そんなに嫌い?朝田さんのこと」

「嫌い!」



あの人は私の敵だ。

会う度にケンカになってしまうのは、その口の悪さに言い負けたくないから。

もしあんな出会い方をしていなかったら、こんな風にケンカすることも無かったのだろうか。
普通のお客様として、あのカフェに通いつめる朝田さんを私は気にもとめず働いていたのだろうか。

…そうは思えない。





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