予想外の恋愛
「ミナトおかえりー!」
「ぅわ…!びっくりした!来てるんなら言えよな、ナギサ」
「はいはい、あんた達ご飯の用意するからテーブルふいてお茶出して」
午後7時、3人で食卓を囲む。
久しぶりに見るミナトは、背も伸びて顔もスッとして男らしくなっていた。
「ミナト、今日はデートだったの?」
「…なんでもいいだろ」
「あ、図星だー!どんな子?可愛い?」
「うっせー!少なくともナギサよりは可愛いわ!」
「ちょっ…なにそれ!!」
「ナギサ。あんたはどうなの?しばらく男の話聞かないからお母さん心配なんだけど?」
うっ…。
母というのは恐ろしいほど鋭いイキモノだ。
言ってもないのに彼氏が出来たらすぐに気付くし、別れてもそうだ。
「い、今はいない。カフェの仕事が充実しすぎててさあ~」
「あ、俺今度そのカフェ行くかも。雑誌にのってたの見てツレが行ってみたいって」
「ほんと?来て来て!ツレとか言って彼女なんでしょ!」
「…やっぱ行くのやめる」
「ナギサ!話はぐらかさないの!」