予想外の恋愛
「ミナトー!いらっしゃい、来てくれたんだー!」
「…やめろよ恥ずかしい」
カフェに弟のミナトが記念すべき初来店。
ツンツンしていてもこうして本当にお店に来てくれるから可愛いものだ。
…彼女と一緒に。
「初めまして、ミナトの姉のナギサです。いつもミナトがお世話になってますー」
「はっはじめまして!わ、私、大森みなみと言います!よっよろしくお願いします!」
「みなみ、そんなに緊張しなくていいから」
「みなみちゃん可愛いねー。あ、二人共何にする?おすすめはオリジナルブレンドだけど」
「じゃあそれ二つ。あとこれ、母さんからナギサにって預かって来たけど」
そういって紙袋を渡された。
中身を見ると、お菓子やら玉ねぎやらが入っている。
母親というのは、いくつになっても子供のことが心配なのだろう。
「ありがとう。それにしても玉ねぎって…」
「ちょっとは料理して男捕まえろってことじゃねーの」
「余計なお世話すぎる…」
紙袋をバックルームに置き、店長にオーダーを伝える。
「弟さん?ナギサちゃんにあんまり似てないねー」
「よく言われます。私は父親似でミナトは母親似なんですよ」
「男前な弟と可愛い彼女だね。いいねー高校生カップル」