予想外の恋愛



二次会も終盤に差し掛かってきた頃。


「じゃあここで、最後にゲームをしたいと思います!」


二次会の司会者がマイクでそう言ったのを聞いて、みんながざわざわと騒ぎ出した。


「最後のゲームはずばり!”お姫様抱っこ耐久戦”でーす!」


おおーっ!と言う声と、ええー!?と言う声が会場に響き渡った。
想像する限りではあまり参加したくないゲームだ。


「やっぱりね、最後にこういうゲームもってくると思ってたのよ」

「マチ…私絶対出たくないよこれ」

「はあ?ナギサ、ノリ悪いわねー!………私もよ」


ものすごく乗り気の女の子達もいるけれど、出来ればただの傍観者でいたいと強く思った。


「内容は簡単!男女ペアになって頂き、スタートの合図と同時に男性が女性をお姫様抱っこしてください。女性の足が床に付いてしまったり、男性が立っていられなくなったら負け。最後まで残ったペアが勝ち。勝ったペアには景品もありますよー!
と、ここで新郎新婦がお手本を見せてくれます!」


冷やかしの声が広まる中、新郎が綾をお姫様抱っこした。


「…幸せそうで何よりね」

「ほんと。新郎おっとこまえー」


だけど20秒もしないうちに新郎が力尽き、会場は笑いに包まれた。




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