冷たい貴方
目の前で、まるで眠っているかのように安らかなそれ(彼氏)は、つい先程まで涙ながらに赦しを乞うていたものだ。
「……貴方が悪いのよ」
恍惚の息でそれの頬を撫でると首筋にある絞首痕に唇を寄せる。
「最初から、こうしてればよかったのに……」
濡れた音を立て強く絞首痕を吸い痕をなぞるように舌を這わせる。
「……ほんと、・・・馬鹿な子・・・」
それの隣で目を見開いた儘事切れる別のものを一瞥すると、それの指から指環を奪う。