CHAIN

出逢い



13才・春



『あんたわいつまでそうやって寝てるの!』


ママの甲高い声で
私のマブタは
強制的に開眼。


今日は中学校の入学式。
ママもなにかと
力が入っている。


私はこれといって
普段と変わらず。
入学式だからって
漫画やドラマのような
そんな出逢いや事件が
あるわけでない。


そんな事期待したら
何もなかったときの
ダメージが大きい。


まあ少しは気になるよ。
小学校3校が
集まるわけだし…
クラスわ倍以上になる。


楽しみじゃないなんて
言ったら嘘になる。



だけどそんなに
わくわくもしない。
それより緊張のほうが
大きいのかな?



~ピンポーン


私の家のインターホンが
朝のリビングに
響き渡った。


私わそんなのも気にせず
真新しい制服に袖を通す
これを着ると少しだけ気分が高まった。
実感がわいてきた。


『さ~ら~?ななと修斗!!急ぎなさい!』


私わ食卓の上の
玉子焼きをつまみ
鞄を持って玄関にむかう


『ぎょ~ぎわるいっ』


そんなことを言う
ママを横目に
靴をはく。白くて
ピカピカしてて。


「時間ないんだからしかたないでしょっ!いってきますっ!」
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