CHAIN
中学校に到着。
そこは自宅から
10分ともかからない。
これからの私の生活の場。
ざわざわとたくさんの
生徒や親でごった返す
その雰囲気に緊張感を
感じ私の心はかすかに
高揚していた。
しゅうとは学校に
着くと同時に私達
から離れ同じ小学校の
友達のもとへと駆けていった。
「なんだかさ~しゅうも変にかっこつけてるよね!」
ただ一緒にいるだけなのに。
周りから冷やかされるのが
彼は嫌らしい。
一緒にいると好きなの?
男女間の友情は成立しない?
『まあね~…ししゅんき、なんじゃない?』
さえは微笑みながら
そう言った。
その姿は私からしたら
すごく大人っぽくて。
2人の成長を間近で感じ
なんだか自分のことが
不安になった。