王子様はオオカミ君!?

「ちょっ…待ってよ…亜紀…」

な、何これ…
あたし…
キスされてるの…?
でも亜紀は…
あたしを守ってくれるって言っただけで…
こんな…キス何て…

「んっ…やっ…ヤダッ!」

あたしは無理矢理亜紀のキスから逃げた。
その拍子に亜紀の唇は切れ、うっすら血が出ていた。

『あ〜ぁ。』

亜紀が唇に付いた血を舐めた。
その顔は、ニコニコ笑ってた亜紀とは全く違う人かと思うくらいだった。

「な、何するのいきなりっ!?」

あたしは顔を真っ赤にさせながら聞いた。

『何って…キスだよ?』

亜紀は平然と答えた。
そしてニヤリと怪しく笑い言葉を続けた。

『林檎さぁ?“この学校の男達は飢えている”って俺が言った時に気付かなかったの?』

亜紀はジリジリ近づいて来る。
この状況はヤバ過ぎる!

『俺は“男達”って言ったんだよ?俺だって…』






パクッ…

亜紀があたしの首を緩く噛んだ。

「ひゃぁっ!?」

『俺だって…“男”何だよ?』






あたしは甘かったよ…
見方だと思って気を許したからだ…
あたしを助けてくれる“王子様”が実は“オオカミ”だった何て…

『さぁーて♪続きと行きましょうね?り・ん・ご♪』

亜紀はあたしの耳をペロッと舐めた。
あ、あたし…
大大大ピンチ!?
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