恋時雨
でも、やっぱ...。

あたしがユズキの妹だったら、絶対ユズキのこと好きだったと思うよ!?

兄弟愛が成立するわけないけどっ。

年上のあたしから見ても、ユズキはカッコよくなったし。

自慢の弟だっ!!!

そんなこと思ってると、康堵くんは、

「タメ口でいいよ~。」

そう言ってくれた。

その時、放送が鳴った。

~只今から入学式を始めます。皆さん体育館へ移動してください。以上~

その放送を聞き、あたしとママは、そこから逃げるようにして体育館に向かった。

走る寸前に、康堵くんに呼ばれて、ウィンクされた気もしたけど...

正直なんなんだかわかんないっ。

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