夢魔~残酷な悪夢の世界へ~(リメイク&新章追加済み)
「そうなんですか!?須賀先輩」
「あぁ最初は、そうやって変な物を見たとか見ないとかで、大騒ぎになって…その内に引きずり込まれるんだ」
そう真剣な表情で言う。
ゴクッ
思わず息を呑む。
「わ…私殺されちゃうの…?」
震えるように訊ねる望美。
「いや…その夢魔か分からないし、ただの幻かも知れないぞ?
とにかく深く気にするな。詳しい事は、また父さんに聞いてみるから」
そう言うと須賀先輩は、望美の肩をポンッと叩く。
「…う、うん。」
「そうだよ!
ただちょっと暑くてどうにかしてただけかも知れないし考え過ぎるのは、やめよう!」
必死に私は、励ました。
そ、そうだよ!
どうにかしてただけ…気にする必要なんて無い。
そう自分に言い聞かせる。
だが、忘れもしない事が起きる前兆に過ぎ無かったのだ。