秘め恋*story4~病室で…~
ホテルから離れたかったから飛びして、走って歩いて15分くらい経った。
「寒いっ…よ。」
季節はまだまだ冬。
乾かしてない濡れた髪や体は、どんどん冷えて私から体温を奪っていく。
駅から少し離れたところにある広場のベンチに座り込んだ頃には、私の意識は朦朧としていた。
はぁ…寒いよ。だるいよ。
息も苦しいよ…。
先生、古谷先生…助けてよぉ。。
「美奈ちゃんっ!?どうしたの?
大丈夫!?わかる!?」
「あ、れ、…大下、さ……」
意識が薄れていく中で、かすかに受付の大下さんの声が聞こえたような気がした。
そして、私は真っ黒な世界へと落ちていった。