雪系男子のゆうちゃん
変()な優




______


ラスボスは、あれから一週間毎日のように本村氏と昼休みを過ごし、

睡眠時間をゲームに費やすことで、

やっとクリアした。


おかげで絶賛寝不足だ。

必死で眠気と戦いながら、先生の読み上げる国語の教科書を目で追う。


だめだ…眠い…

頑張れ、俺…


今にも意識が飛びそうな頭で、ぼーっとしながら頭がカクンッと傾く。


ガタッ


びっくりしてほんの少し、意識が戻る。


また心地よいうたた寝に戻りそうになった時、
ふとあやちゃんと目があった。


くりっとした茶色の目が

じーっとこちらを見てるので、徐々に眠気が覚めてくる。


ナイス、あやちゃん。


…なんか、今日のあやちゃん違うな…
分かった、前髪切ったんだ。



いつもより幼く見えるあやちゃんが、じーっと見つめて目をそらさない。


でも、明らかにあやちゃんの頬が赤くなっていっているのがわかる。


俺は思わずふっと笑った。







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