雪系男子のゆうちゃん


______


放課後、あやちゃんの荷物を持って浜田と一緒に保健室に向かう。


「いやー、でもびっくりしたよな。あの結城が倒れるなんて」


「うん」

「だって校内で男女合わせても多分、一番強いぞあいつ」


…確かに。


「でも、意外とスタイルいいよなー」


浜田がニヤニヤしながら言ってくる。



「意外とってか、だいぶいい」


俺が言いなおすと、浜田が吹き出す。


「ゆずらねぇな笑 」


夕暮れ時の廊下はすでに肌寒くて、枯葉が窓にひっついたりしてる。



「そういえばさー」


浜田がブラブラとバッグを振り回しながら言う。




「結城さ、みーちゃんのこと気にしてたぞ」


…みーちゃん?

「あー…」


そういえば、さっきも意識朦朧としながらも、「みーちゃんはいいの?」と聞いてきた。



「気にしてるって何を?」



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