雪系男子のゆうちゃん



「…集中できない」


小さな低い声で、そう言われて、はっとする。


「…ごめん!」


私が手を合わせて申し訳ない顔をすると、


「………っ」


息が詰まって、その後、ため息が出るような、


そんな可愛い笑顔でゆうちゃんは、「ふっ」と笑った。


メガネにかかった、前髪。

少し可愛い感じで、耳にかかっている髪。

形のいい眉に、形のいい唇。


なん…って…


ゆうちゃんという人は、なんて、なんてかっこいいんだろう……



そのあと、「まあ、集中してても、理解できないんだけど…」と残念そうに呟いて、前に向き直った。



「…ぷっ」



勉強できないゆうちゃん、……可愛い…!!!!


私は、残りの時間ずっとニヤニヤしながら過ごすしかなかった。














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