雪系男子のゆうちゃん



ゆうちゃんは、じっと美優を見る。


美優は、頑張って見返してるけど、明らかに赤くなってて、ちょっと可愛い。



「…人混みは嫌」


メガネで疲れたのか、目頭をちょっと擦ってから、ぼそっとそう言った。


「…やったー!じゃあ、人混みじゃないところにするねっ!計画は任せて!」


「はぁ?お前が計画とか不安だし嫌だ」


「浜田は黙って!大丈夫、絢香ちゃんと一緒にするから。ね!」


美優が私の方を見て言う。


「ま、いいよ。」


私が言うと、また「やった〜、じゃあ、大会が終わってからまた日程決めよう」と言い残して、笑顔で手を振りながら、

5限のために自分のクラスへ帰っていった。





「…なんか…ごめんな」


なぜか、浜田がゆうちゃんに謝る。


なぜ私たちが謝るのかは分からないけど、私も同じ気分だった。


「なんでお前が謝るの」


ゆうちゃんが髪を耳にかけながら、ちょっと笑う。


……んっっ…(声にならない声)


天使!!!





< 140 / 188 >

この作品をシェア

pagetop