雪系男子のゆうちゃん
ゆうちゃんは、じっと美優を見る。
美優は、頑張って見返してるけど、明らかに赤くなってて、ちょっと可愛い。
「…人混みは嫌」
メガネで疲れたのか、目頭をちょっと擦ってから、ぼそっとそう言った。
「…やったー!じゃあ、人混みじゃないところにするねっ!計画は任せて!」
「はぁ?お前が計画とか不安だし嫌だ」
「浜田は黙って!大丈夫、絢香ちゃんと一緒にするから。ね!」
美優が私の方を見て言う。
「ま、いいよ。」
私が言うと、また「やった〜、じゃあ、大会が終わってからまた日程決めよう」と言い残して、笑顔で手を振りながら、
5限のために自分のクラスへ帰っていった。
「…なんか…ごめんな」
なぜか、浜田がゆうちゃんに謝る。
なぜ私たちが謝るのかは分からないけど、私も同じ気分だった。
「なんでお前が謝るの」
ゆうちゃんが髪を耳にかけながら、ちょっと笑う。
……んっっ…(声にならない声)
天使!!!