雪系男子のゆうちゃん
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放課後。
「ゆーうちゃんっ、行こ!」
ついに、この日がきた。
そう、今日はなんといっても文化祭委員会である。
放課後2人で作業して、
誰もいない教室であんなことやこんなことが起こっちゃうかもしれない、文化祭委員会である。
「あれ、結城、稽古はどうすんの?大会あと一週間でしょ」
椅子を引く音や、帰りの支度でざわつく教室で、
浜田も帰る用意をしながら聞いてくる。
「あー、委員会終わったあとに、美優に付き合ってもらうことにした。
まあ、朝練もしてるしね、調整はできてる!」
「相変わらずお前はすげぇな〜」
浜田はそういって、じゃ、俺バイトだから!と私とゆうちゃんに踵を返して帰った。
「ゆうちゃん、準備できた?」
隣のゆうちゃんを見ると、カーデガンの袖を嗅ぎながら渋い顔をしている。
「ど、どうしたのそんな顔して…」