雪系男子のゆうちゃん




「は…っ、ふん!はひがとう!!」


ゆうちゃんは、そのまま、しばらく私をじーっと見たあと、パッと離した。


心臓がドキドキなんてかわいい音じゃない。バクバクいってるのが聞こえるんじゃないかってほどの爆音で打っている。


「赤くなりすぎ」


ゆうちゃんはそう言って、自分のカバンに荷物を詰め始める。



え…赤くなってんのバレてるの!?


いや、当たり前か!



じゃあ、私は多分いっつも赤くなってるから

ゆうちゃんのこと好きだってバレバレ?



もしかしてゆうちゃん、私が好きなの気づいてるんだろうか。


「……」


思ってもみなかった。


鈍感なゆうちゃんだから、好きっていうまでは絶対に気づいてくれないと思ってたけど、


もしかして気づいてたら…?


ゆうちゃんには、自分を好きな女の子の反応なんて何百回も見てきたわけだ。


じゃあ、私が好きだってのも、とっくに分かってたりするかもしれない。




もしそうだったら、少し…


いや、結構…


恥ずかしい………



……でも、ちょっと何かが進展する気がして、嬉しい。







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