雪系男子のゆうちゃん
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「え、ここ?」
私がある部屋の前で立ち止まると、ゆうちゃんも立ち止まった。
「うんっ、ここ!」
日が沈んで外はもう暗くて、
周りの教室もすでに電気が消えているから、廊下は少し気味が悪い。
周りには、誰もいない。
横に立ってるゆうちゃんを見上げると、そのことが、急に深い意味を持つように思えた。
…って、別に、やましい意味で連れてきたわけじゃないから!
一応、意味がある。
一応、だけど…。
ガラガラっとドアを開けると、真っ暗な部屋。
私は手探りでスイッチを探して、電気をつけた。
いきなり明るくなって、ゆうちゃんが顔をしかめる。
しかめっ面でもかっこいいって何事!?
私は、見惚れてしまいそうになるのを抑えて、
「演劇部の部室でーす!」
と、この小さくて若干埃っぽい部屋を紹介した。