雪系男子のゆうちゃん
「ゆうちゃんはそんなんじゃないでしょ」
私はぷいっとそっぽを向いた。
あー、ドキドキした。
「…今日のゆうちゃん、変!」
そんなの冗談で言えるようなチャラ男なの!?
ゆうちゃんはもっと純粋無垢な、可愛い子じゃなかったの!?
…まぁ、Sなのも…
かっこいいから、いいけどさ…
って、思う私はブレブレだ。
ゆうちゃんだったら、何でもいいのだ。
「さ、もう行こっか!
稽古あるし。だいぶ遅くなっちゃったねぇ〜」
私はカバンを手に持って、ドアの方に向かう。
「今日はついてきてくれてありがとね!」
結局、全然文化祭の出し物については決まらなかったけど……
まあ、…それはそれで、いい。
最高の時間を過ごしちゃったもんね!
ゆうちゃんもカバンを持って私の後についてくる。
私がドアに手をかけた時…
パッと電気が消えた。
「ひ!?」
私が変な声を出すと、後ろからゆうちゃんに
「変にしたのは、あやちゃんでしょ」
と囁かれた。