雪系男子のゆうちゃん
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「…オセロカフェ…?」
静かな教室にあやちゃんの声が響いた。
文化祭委員会のあと、荷物を取りに教室に戻った俺とあやちゃんは、黄昏の空気に満たされた温かい空間で、机に座る。
クラスの出し物を決めてこい、と言われてから随分経ったが今ひとつぴんとしたものが浮かばず、先延ばしにしていたのだが、
実は昨日俺は画期的なものを思いついたのである。
「つまり、それって何?」
隣のあやちゃんが、手を顎に当てて首を傾げながら俺を見上げる。
さらさらした、柔らかそうな髪が揺れる。
きれいな肌が、少し赤く染まっている。
大きな目がじっと俺を見る。
思わず潤んだ唇に目をやると、3秒くらい思考が停止して、
目を逸らして、さらに顔も逸らした。