雪系男子のゆうちゃん
隣の席の女の子
綾瀬優(あやせ ゆう)side>>
入学早々女子の群れに追いかけられるわ、
それが原因でヤンキーに絡まれるわ、
教室に入ったら凄い子の隣だわで
俺入学して1週間、早くも俺はもうクタクタだ。
それに…
「ね、ねぇ、綾瀬くん…っ」
でたーーーー!
ちょっと顔を赤らめて恥ずかしそうに俺の名前を呼ぶ女子でたーーー!
「ちょっと来てくれるかなぁ…っ」
嫌ですー!ほんとにもう俺には絡まないで下さい!!!人見知りなんです!!俺、告白とかもう嫌ですー!!
と、叫べるはずもなく
「あ、はい」
弱虫なクズ野郎の俺は、のこのことその子についていく。
あー、どうにかしたいこの性格。
中学の時も然り、告白されることが多い俺は、本当にこの役職(?)が向いてないと思う。
だって、史上最高の人見知りの俺が、目の前の女の子の告白を断るのも嫌なのに
ともすれば泣き出してしまう子を、俺はどうしてパニックに陥られずに見ていられるだろう。
こういう時、ちょっと隣の席の結城絢香、
通称(てか俺が呼んでるだけ)あやちゃんが羨ましくなる。
あやちゃんは、隣の席で見ててよくわかるけど、結構モテる。(男女構わず)
でも、今みたいに教室まで呼びに来ても、
「ごめーん、今ちょっと忙しくて!」
と平気で逆さまの教科書を指して言う。