雪系男子のゆうちゃん



____

それは、ある日の昼休みのこと。



「ねぇねぇ、ゆうちゃんって賢いの?」


「…」



隣の席の噂の子、俗に言うあやちゃんが俺にそう聞いてくる。



「…」

俺は、ただ首を横に振った。




「ふっ。」




はぁぁ!?なんで笑うねん!

自分で聞いといてなんで笑うねん!!

おかしいやろ!!




「何が苦手なの?数学?

入学式の日、参考書読んでたし。」



よくわからない理由がつけられているのはさておき、数学が苦手なのは確かだ。







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