雪系男子のゆうちゃん
「これ復習したら次、昨日の問題集に戻って全復習してみよ!」
「えー面倒くさい」
「今になって何言ってんの!やるからにはやり通すよ!夏休みは譲れないんでしょ!!」
ペンを指で回しながらうなだれるゆうちゃんに、喝を入れると
なんと、ゆうちゃんがふっと笑った。
その瞬間、ドキッと体に悪いんじゃないかってくらい心臓が激しく動いた。
こ、こんな風に笑うんだ……
思い返せば初めて見たかもしれないゆうちゃんの笑顔は、
大きな目が少し垂れて、
歯並びのいい綺麗な唇がキュッと上がって
抱きしめたいくらいに可愛かった。