雪系男子のゆうちゃん





もう頭に、”好き”しか出てこなくて。


好きで、好きで、好きで、



「ゆうちゃん、私……」



ピンポンパンポーーン


突然鳴り響いたベルに私はビクッと肩を揺らす。



『6時になりました。生徒の皆さんは戸締りをして下校してください。』




放送が静かな図書館に響いて、そのあとまたシーンと静まり返る。






「…………」



「ぷっ、あっはっはっは!!」



私はおもわず笑い出した。



それをゆうちゃんが、は?という顔で見てる。



だって、だって、



「あはははははは、やばい止まんない」



私今、絶対告白してたよ、放送がなかったら!!



さすがにまだ、玉砕したくない。


まだまだ長い高一の同じクラスの時間を残して、ここで失恋するのは残念すぎる。



しかも、テスト前にそんなんじゃあ一発目からボロボロ間違いなしだし。


うん、私落ち込むとこちゃんと落ち込むから。
普段激ポジティブだけど。






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