雪系男子のゆうちゃん



俺ははぁ、と心の中でため息をしながら声のする方に目をやる。



「ねぇ綾瀬くんっ、化学の補修一緒のクラスだったんだね〜!

みゆとしたことが気づかなかった!」



ふわふわした小さい女の子、本村美優がダルいの極みの俺の気もしれずニコニコしてる。


「答え教えてあげたのみゆだよ!だって綾瀬くん全然違うこと書いてるんだもん、

みんなの前で恥かいたらかわいそうだと思って!」


別に間違えてもよかったけど。あんまり気にしないし。


俺はそんなことを思いながら、「ありがとうございました。」と他人行儀でお礼を言った。


早く帰りたい、帰ってゲームがしたい…!



「ねぇねぇ、綾瀬くん夏休み暇な日ある??

みゆと一緒にどっかに行かない?」


本村氏が上目遣いでそう尋ねてくる。


ていうかちょっと胸元開いてる。


見ちゃうからやめてください。




「2人で?」


「もちろん!デートだもん!」


デート?




< 53 / 188 >

この作品をシェア

pagetop