雪系男子のゆうちゃん
「ふぁ〜。疲れたぁ。もう沖縄堪能したきぶんだよ〜」
1日目の夜、お母さんが海鮮市場やら万座毛やらに連れ回してくれたせいで、
クタクタになった俺たち3人は、広いおばあちゃんちでゴロゴロしていた。
古くて大きくて情趣がある家の、縁側から入ってくる夏の夜特有の涼しい風を受けながら
つきのひかりだけの暗い畳の部屋で寝っ転がる。
「静かだねぇ、いいねぇ…」
あやちゃんがそう言いながらタタッと縁側に座る。
それに続いて浜田も立ち上がって隣に座った。
俺も、浜田の隣に座った。
「いいねぇ………」
ゆっくりした時間の流れ、夏の夜の切なさを同じように見に感じながら
また、あやちゃんが呟く。