雪系男子のゆうちゃん




私の声に、浜田が何かを言ったが聞こえない。



その代わりにゆうちゃんが、来ていたパーカーを脱いで上裸になった。




「…うわ鼻血出る…」



若者らしい、綺麗な筋肉美。

つまり女子高生ドストライクなイケメンの裸に周りにいた女の子が次々に振り返る。




浜田も、それは綺麗なもので喋らなければコイツは案外イケてる族かもしれない、となんとなく考える。




といいつつやっぱり目線はゆうちゃんに虜なわけで。



浜田が先にこっちに向かってくる。



ゆうちゃんも、ペットボトルからお茶を一口飲んでベンチから立ち上がる…


や、いなや…




タタタタタッ



グループで遊びに来ているのであろう7人組の女の子たちが一斉にゆうちゃんを取り囲んだ。




「は?許せん」




一瞬で私は不機嫌になり、顔を歪めながらその光景をみる。



「おまたせ…ってあれ?綾瀬は…」


浜田がパシャパシャと海に入ってきて、私と同じ方向に目をやる。





「おお、いつもの光景か」




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