雪系男子のゆうちゃん
とりあえず爆笑してるあやちゃんにホッとしながらも、豆鉄砲を食らったまま放置されている俺の身にもなってほしい。
ひとしきりの爆笑を終えたあやちゃんは、ポッケからそっと何かを取り出す。
「……あ」
にやにやといたずらっぽい笑みを浮かべるあやちゃんの右手には…目薬。
…ちっ、心配して損した。
俺の鼓動返せ。
ポーカーフェイスの裏に流れた冷や汗返せ。
俺は皮肉たっぷりにあやちゃんを睨んで、
そのあと首筋から下へ滴る汗の流れ行く先に目をやった。
「なにみてるの、えっち」
「…」
髪を耳にかけて顔を覗き込んでくるあやちゃんのいい香りが、ふわっと漂ってくる。
沖縄でのいろんな記憶が蘇って……
………なんかモゾモゾする。