雪系男子のゆうちゃん



俺がちょうど目のやり場に困っていたところへ、


「はいさーーい!!!いやー始まっちゃったね!新学期あけおめ!!」


と土地勘と季節感のバグった浜田が、これまたこんがりと焼けた姿で登校してきた。


「うわ、浜田真っ黒じゃん!沖縄でも行ったの?」


「そういう結城も、ビキニ焼けしてんじゃねーの!」


「うるさいわね!女子にデリカシー使えないわけ?」


2人の言い合いは始業式を待たずに始まる。


「そういえば、ゆうちゃんって肌白いよねぇ。焼けないの?」

「あんまり」

「いいな〜羨ましい!純白の肌ほしい〜」

「結城が純白だったら、俺はちょっと引くな〜」

「なんでよ」

「俺もちょっと…」

「ゆうちゃんまで!?なんでよ!」



「さ〜、チャイムなったぞ〜、席つけー」


担任の声かけで、俺たちの夏休みの終わりと、秋学期の始まりが告げられた。





< 84 / 188 >

この作品をシェア

pagetop