俺がきみを好きになったら【企画】
「俺はさゆが好きだし、さゆも俺が好きでしょ?」
子供をあやすように優しく言うと
コクリと頷く。
こういうときの年下ってずるい。
なんか余計可愛く見える気がするから。
「なんも問題ないよ。何をそんな心配してるの?」
また誰かになんかを吹き込まれたんだな、きっと。
まあ大体予想はつく。
「ユリカが新入社員に出会いを求めてる女子って多いんだよって…」
ほら。
予想当たった。
ソファにさゆを座らせて、
俺はその前にしゃがむ。
「あのね、ユリカちゃんの話は8割まともじゃないから信じちゃだめって俺何回言った?」
「だって…」
「だってじゃない」
実際、さゆの友達のユリカちゃんからまともな話は聞いたことない。
不安そうな顔をしているさゆの頬をそっと包む。