Bad Voice
そしたら、
心配してくれたのか

拓弥に凌河、祐亮といった
ダンス部のメンバーが俺の元に駆け寄り
屋上に連れ行ってくれた


「祐輝、何があったんだ?」

凌雅が俺を地面に座らせ
自分も座った状態で質問してきた

それもそうだ
いつもは基本無感情だった俺が
あんなにも涙を流した
何があったと気になるのは人として当然だ

しばらく黙っていると

「あー。無理して答えなくてもいいよ?」

拓弥が気をつかい俺の顔をのぞき込んだ

「うんうん!無理しなくても大丈夫だよ!」

祐亮も、それにつられて
前でガッツポーズをしていた


「お前らはあほなんか?」

いきなり、影から
声がして声のする方を見たら

大あくびをしている晃介がいた

晃介が部長である拓弥の方を見ながら
話し出す

「まず、何があったんか知らんけど
見た感じ只事では、無さそうやけど
同じダンス部として入部して早々と
そんなデカイ隠し事なんあったらなーんもできひんやんけ。」


「そうだけど…祐輝の事考えたら…」

拓弥は祐輝に気をつかいそう答えた


「村山、いつまでも甘えとんちゃうで?
何思てんか知らんけど心配してくれてる
仲間にくらいホンマのこと言うたら
ええんとちゃうか?」

晃介は、そんな事は気にせず言い放つ

だが、晃介の言う通りだいつまでも隠し続けることなんてできないし
これ以上ダンス部に心配はかけられない

俺はゆっくりと話始めた
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