Bad Voice
「僕、マジで死んじゃうのかな」

拓弥は笑っていた

「拓弥……。」

拓弥だって不安に決まってる
なのに、笑ってる
そんなの、誰だって次殺します
なんて言われたら不安にしかならない
でも、拓弥は笑ってた

「おーいっ!」

太陽が向かってきた
少し目が腫れていた
やはり、泣き腫らしたのだろうか

「り、凌雅は?」

太陽は、俺の方を見ながら真剣に
尋ねてくる
やはり、本気で反省しているのだろう

「凌雅は、大丈夫今頃病室に、いるかな?」

「行こっ!」

拓弥が、先導を切って走っていき
俺たちは2人でその後を追いかけた
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