Bad Voice
祐亮は晃介の手をギュッと握っていた
それに反応するかのように晃介も祐亮の手をそっと握り返していた

最初は、お互いのことを何も知らず
見た目だけで判断し晃介や海翔のことを嫌っていた祐亮でさえも今は心を許している

信頼出来るいい関係を築けているのに
それは今訳のわからない心霊現象のような
ものに壊されかけている
そんなの、許されるはずがない
これを招いたのが俺や太陽なら
その責任を取らなければいけない
はま、殺すなら裏切った俺を殺せ
ほかのやつには手を出すな


「祐輝どしたの?」

「いや、別に何も……」

拓弥に声をかけられてふと我に返った

なんか、俺まで変だ
つい最近までは、まともな友情関係さえ
結べていなかった俺が他人のために
身代わりになろうとしてる


「あ!昌暉!?」

そんなことを考えていると
太陽が、昌暉と連絡がついたようだった

そして、太陽は通話をスピーカーにして
話を続けた
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