Bad Voice
そのページには
日付は書いてはいなかった


匠海、柊生、昌暉へ

この日記見てるってことは
俺は、死んでるか病院にいたりするんだな
俺の日記見てくれたらわかると思うけど
この、5ヶ月間くらい多分俺達はずっと
誰かに見られてたと思う

それが、ありえないと思うけど・・・

春馬かもしんねぇんだよ
くれぐれも気をつけろよ

死ぬなよ



この、ページを読み終わった俺たちは
驚きと共に罪悪感を覚えた

俺達は、龍二がこんなに一生懸命に調べてくれたのに気付きもしなかった
龍二だって、辛かったはずなのに

しかも、
この日記の最後のページには、



「親より早く死んじゃってごめんなさい」


こんな一言が残されていた
龍二の母親は、泣き崩れた


「俺達はどうするべきなんだろうな」

昌暉が唐突に話し出した
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