月の華




「あら…?いつの間にか寝てたみたいね。嵐くんまで」








クスクスと寝起きのマーテルは嵐の寝顔を見ながら言った。







寝起きで眠気からまだ覚めないのか欠伸をするマーテル。






「パテルは?」




「まだ目を覚ましてないわよ。」






「そっか…」





パテルまた訓練してよ。




指示を出して。










パテルの手を握るが反応はない。





このまま脳ガン進行していたらって…らしくないことまで考えてしまう。








そして、暫くすると嵐が目を覚ました。








「ジェミニ学校終わったのか?」





「えぇ、光斗も来たがってたけど女子に捕まって連行されて行ったわよ。」






すると嵐は病院というコトも忘れたのか大爆笑しだした。








「ココ退屈でよ〜面白い話だな。」







ココ退屈でよ〜ってまだ1日じゃないの。








「葉月は元気なのか?」




「えぇ、私のクラスでも女子の憧れみたいよ。」







「そうかそうか…妹が憧れられるのは嬉しいな。」







ある本を開いた嵐は暫くそこを見ながら微笑んでいた。






「見るか?俺の…俺らの幼児期時代の写真」







「いいの?いつもは…」




「いいんだ。」












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