月の華
コードネームを貰うとまた急成長した双子。
そしてインペラートルが私を一緒にメルムに潜入した。
バレるのは百も承知。そして、バレてもイイと言う。
「初めて感じる殺気。しかも只者ではないみたいですね。」
ふと、後ろから聞こえた男の子の声。
「メルムの者じゃないでしょ?お嬢さんとおじさん。」
「君は?」
「ここの者だよ。コウです。」
「龍だ。」
「ふーん。中々男前で。仮面を被ってるってコトはメトゥスなんですかね。」
男の子のネチネチした話し方に殺意が芽生える。
抑えても抑えても芽生えてくる。
「潜入したのはなぜですかね?」
「それを話す程バカじゃないわよ。」
その時コウは物珍しそうにこっちを見つめた。
「まぁ。余談は結構と言うコトですね。」
その瞬間ニヤッと笑ったコウは四方八方からナイフを投げてきた。
ガチャン。