月の華



金属のぶつかる音がすると、コウはくくくっと喉を鳴らした。







「流石。中々の相手ですね。相手を選びましょう。それに龍は俺に用があるのか?」






「無理に働いてどうする。欲求の為じゃなく嫌々してるだろ?
どうもその様子じゃ無理矢理入れられたみたいだな。」








「ほぅ。それで俺に何しろと。」






「メトゥスに来い。」









正気?裏切って当たり前の世界で裏切らないなんてコト…







「メトゥスには憧れていました。同業者でも罪のない人まで殺るコトはないそんな組織に入りたかった。せめて、そういう組織に…」









コウは両手を上げると、








「龍…連れてってくれ。」






と、言った。








「ルナ。奴らが来ないように見張れ。」





「了解。」













コウとパテルは何かをし始めた。






綺麗な殺し屋。





殺し屋は皆汚い。






どっちが正しいんだろう。





けど、メトゥスで居るコトに今は誇りを持てる。








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