月の華
「ねぇマーテルもしこのままパテルが起きなかったらどうするの?」
「もう縁起でも無い事を聞くんじゃ無いわ。
けど、メトゥスを優先したの。私だってイタリアに居る間にそのことを聞いて何度も止めたわ。」
マーテルは一度目を伏せると
「けど、少しでも依頼者にもこの表世界に害をなくす事を選んだのよ。なら私はそれを見守るしか出来ないわ。それを継ぐ意志も持てたみたいじゃない。」
「マーテルは反対しなかったの?」
「娘を自ら闇に落とすような事は抵抗が有ったわよ。けどね貴女は善と悪の区別がしっかりしてるわ。幼い頃からしてるから感情欠落が有ってもこれから事情をたくさん知って強くなっていくそれなら文句は一切無いわ。」
マーテルは私の両手を掴むと
「強く生きて弱い人を救いなさいね。」