月の華



そこにはいくつかのグラスが粉々になっていて物が散乱している中、モルスは止めていて…ムーサは下敷きになっていて…







「ムーサから降りて。」






ムーサに馬乗りになっていたインペラートル。







パチンッ_____




乾いた音が静寂な部屋に木霊した。







「インペラートル…答えて何しようとしたの。」




インペラートルは無表情で目を頑として合わせようとしない。







「インペラートル‼︎‼︎‼︎」





「ムーサすまんな。ルナに聞いただろう。前に話した通りのことだ。





ムーサにはお仕置きが必要だったみたいだからな…そうしようとしただけだ。」







お仕置き…?






「お仕置きって何だよ。ムーサは何もお仕置きされるようなことしてねぇよ!」






荒々しい口調で首襟を掴みかかったモルスの目は怒りと軽蔑の篭った目をしていた。





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