月の華
あの出来事から数週間後。体調が悪化した。
メトゥス幹部揃ってパテルの病室に飛び込んだ。
「ジェミニ…嵐…葉月…光斗…」
掠れかすれの声でこっちを見て微笑む。
心拍数はいつもより低く配管がいつもより多い。
「パテル…ありがとう。私はこの世界に入ったことは後悔してません…」
「龍さん。引き取ってくれてありがとうございました。感謝してもしきれません。」
「もし、引き取られてなかったらジェミニにも光斗にも会えなかったしこんなに充実した日々は過ごせなかったわ。龍さんありがとう。」
「龍さん。引き抜いてくれてありがとうございました。無理矢理入ったこの世界でも強制的じゃなく伸び伸びできました。」
一人一人感謝の言葉を述べる。
「あぁ…俺もお前たちに…会えて…良かったと…思ってる。」
手を伸ばすパテルの手を掴むと
「Luna Flos(ルナフロース)
Mors(モルス)
Sangis Musa(サングイス ムーサ)
Nox Jocurator(ノックス ジョクラトル)
Te amo…
Ani(アニ)Te amo」
「龍…」
最愛の人が衰弱してるとこをやはり直視出来ない様でマーテルはチラチラ視線を逸らしていた。