月の華
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少女は窓辺に腰掛けて片膝を抱いていた。
唇は口角を上げて目は遠くを見据えていた。
暗闇の中月明かりや街のネオンが部屋に灯りを灯す。
「____…退屈だわ。」
数多の星の夜空は綺麗で儚く____
____「私の存在を消してくれるわね。」
少女は喉を鳴らして笑った。
真っ黒のワンピースにモコモコのグレーのパーカーを身に纏い少女は靴を履くと暗い暗い闇路地に入って行った。
思い出となった日々にある人は言った。
「nemo sine periculo vincere potest.
誰も危険なしには勝つ事はできない。」
ラテン語の名言集の本を読んでいたときに…
危険なしに勝つことが出来ないんならこの世界には最適だ。
不意に脳裏を掠めたその名言に少女は
「ならば私はとことん危険な道を進み堕ちるまで。」
その後その闇路地では人の肉の裂ける音が聞こえてきた。
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