月の華
「本当変な絆は見せてもらわなくて結構何ですよ。」
呆れた様に言う涼大。
「お前は俺を殺せるんだろう?だから訓練にも出ず生半端な族に入ってるんだよな。」
「煩いなぁ。俺はこの世界に合わないだけだし貴方を殺せますよ?ほら____」
そう言って涼大は俺の右肩を刺した。
「あー反対だったな。これで本気って分かったか?」
「殺してないがな。俺もお前をいつだって殺せる。」
「ほう、その四方八方敵で拘束されてる身の貴方が」
ニヤリと涼大は笑うと見下した様に笑い、俺を刺したナイフが落ちた。
「隙を見せれば死ぬ。」
次の瞬間涼大は心臓部を抑え倒れていた。
ずっと拘束されたフリをしていたから。
短距離戦の武器を落としてくれたコトが幸いだった。
「俺…が死ぬのか…?」
「そうみたいだが何て言うとでも思ったか。ルナが殺ったんだよ。」
ルナは敵に紛れ接近していた。
そして後ろから俺と同時に出たと思いきや涼大を刺した。
俺のは涼大に弾かれ遠くに舞っていた。
「インペラートル貴方がまだ必要なのよ。こんなところで今までの苦労潰したいのかしら。」
俺じゃなく別の所を見据えてたくましく発した。