月の華
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戻って来て正解だったみたい。
まぁインペラートルの手柄は横取りなっちゃったけど涼大も岡宮も殺した。
そしてメルムは滅んだ。
深く考えなくても簡単な話。
数日後お通夜でもあるんだろう。
それに銀狼も出る確率は十分高い。
岡宮だってそこそこの名は知れているから私は行かない方がいいだろう。
私はインペラートルを支えながら塔に再度戻った。
顔色の悪さ、簡単な止血しか出来ていないからメトゥスと繋がりのある病院に連れて行かなければいけない。
「もしもし__えぇ。右肩。そう。分かったわ。塔に。えぇよろしく。」
電話を済ませると塔に入って行った。
インペラートルは冷や汗が尋常じゃなく普段使ってる部屋ではなくBARの奥にインペラートルを横たわらせた。
「ルナ…呼んだのか?」
「えぇ。死なない程度に寝てイイわよ。」
「あぁ…」
ゆっくり目を瞑ったインペラートル。
若々しい肌ツヤ。いつもは顔色よすぎるぐらいなのに紫の唇をして少し青ざめてる顔が私の不安を煽った。
「こんなんで死んでたらとっくに死んでるわよね…インペラートル…」